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四幕構成に基づく魅力的なストーリー展開

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【幕一:序章】
物語の導入と展開

【幕二:承前半】
主人公が誤解を招く行動で困難に直面する

【幕三:承後半】
誤りの認識と自己の再評価

【幕四:転結】
感情が高まり、クライマックスへ

映画や小説、マンガで一般的な四幕構成は親しまれています。

特に、「承」を前半と後半に分けて考えると、物語の流れがより明瞭になります。

また、「転」と「結」を一つにまとめることで、シンプルかつ効果的な展開が可能です。

具体的な構成は次の通りです。

1.序章
2.承前半
3.承後半
4.転結


「ロッキー」の物語をこの構成で説明すると、以下のようになります。

【幕一:序章】
無名のボクサーが世界チャンピオンと戦うチャンスを得る。

【幕二:承前半】
レーニングを始めるものの、多くの苦労と問題に直面する。

【幕三:承後半】
自己問答を経て、全力で挑む決意をする。

【幕四:転結】
チャンピオンとの壮絶な戦い。リング上で「エイドリア~ン」と叫ぶ。

序章は物語の導入

序章では、物語がどのように展開するかを観客に示します。

これにより、物語の設定と方向性がクリアになります。

「ロッキー」であれば、世界チャンピオン戦への道が描かれます。

承前半は主人公が挑戦する部分

承前半では、主人公が誤解を受けながらも自己の誤りを理解し、成長のきっかけを得ることが求められます。

ロッキーの場合、タイトルマッチへの準備での試練や自己対話が描かれます。

承後半は内省と決意の部分

承後半では、主人公は自身の誤りを認め、物語の新たな展開に向けて動き出します。

この変化のキーポイントはミッドポイントであり、物語は新たな方向に進むようになります。

転結は主人公の深い感情が表れる場面

転結の段階で、物語はクライマックスに達し、観客に感動をもたらす瞬間が訪れます。この時、主人公の感情が最も強烈に表現されるべきです。

例えば、映画『ロッキー』でのダウンからの再起のシーンは、主人公が「再び立ち上がりたい」という熱い願望を観客に強く感じさせる瞬間です。

四幕構成のポイント

提示された四幕構成は物語を形作る骨格です。

各幕は以下の順序で進行します。

・序章(起)
・承前半
・承後半
・転結

この構成は基本的に変わりません。各パートの長さは固定する必要はありませんが、序章は比較的短く保つことが望ましいです。

物語が迅速に始まるほど、観客を引き込む力が強まります。

最終幕の転結では、主人公の感情をどれだけ前面に出すかが重要となり、作品全体の印象を大きく左右します。

三幕構成では物語性が単純化される

四幕構成は物語を構築する基本単位として機能します。

多くの脚本執筆ガイドブックでは、三幕構成や七幕構成、さらには十三幕構成など、様々なフォーマットが紹介されています。

物語の基礎を学ぶには、最もシンプルな構造を理解することが重要です。

最小単位から学べば、不要な要素を削り、本質的な部分のみを抽出できます。

七幕や十三幕のような複雑な分割は、物語を整理する上でかえって障害となることがあります。

物語を細かく分割して詳細にチェックすることは一般的ではありません。

三幕構成よりもシンプルで分かりやすい四幕構成は、物語性が不足しがちです。

三幕構成では、テーマが完全には展開されないため、結果的に主人公の努力だけが強調されることがあります。

三幕構成では、物語に必要な変化や深みを加えるためにはもう一幕が必要です。

シド・フィールドが提唱した「ミッドポイント」は、承を前半と後半に分けることで、四幕構成を深く理解するのに役立ちます。

三幕構成では、物語の中盤で重要な変化が見逃されがちですが、ミッドポイントを境にして大きな転換が起こり、物語が中だるみしないようにするための重要なポイントとなります。

承前半と承後半を異なる段階として捉えることで、より面白く魅力的な物語が創造されます。

シンプルな三幕構成でも物語は構築できますが、より引き込む力のある作品を作るためには、四幕構成を用いる必要があります。

テーマがしっかり組み込まれていない場合、物語はその可能性を完全には発揮できません。

三幕と四幕の選択は単なる数の違いではなく、物語の質を大きく左右する要因です。

効果的なストーリーテリング技術の習得が重要な理由

効果的なストーリーテリング技術を身につけなければ、ただの物語作りで終わってしまうことが多いです。

単純な三幕構成で物語を組み立てただけでは、本当に魅力的な作品が生まれるとは限りません。

物語を作ることは誰にでもできる簡単な作業かもしれませんが、テーマを巧みに織り交ぜて、観る者を引き込むストーリーを生み出すのは、一部の人にしかできません。

音楽の作曲も似たようなものです。

誰でも単純なメロディは作れますが、心に残る名曲を創るのは容易ではありません。

それには独自の技術的なアプローチが必要です。

たとえば、「今夜の夕食についての曲を即興で作って」と言われたら、多くの人が次のように簡単に作るでしょう。

「今日は~、カレーライスに~、しようかな~♪」

このように曲を作るのは容易ですが、名曲を創るとなると話は異なります。

物語作りも同じです。

普通の物語なら誰でも作れますが、本当に面白いストーリーを創るのは難しいのです。三幕構成の物語は多くの人が作れますし、少しの経験があれば、その構造を説明することもできます。

しかし、四幕構成の物語作りになると、進め方に困る人が多くなります。

特に承の役割を理解している人は少ないのです。

面白いストーリーのカギは、理解が難しいこの部分にあります。そのため、四幕構成は三幕構成よりも複雑に感じられるのです。

多くの本が三幕構成を推奨しているのは、その理解のしやすさからです。

しかし、それは実際には主人公が頑張るだけの物語を教えているにすぎません。

これはまるで「晩ごはんの歌の作り方」を教えるのと同じです。

本当に知っておくべきは、単なる物語ではなく、心に残る名曲のようなストーリーの創り方です。

魅力的な物語を作るためには、四幕構成をマスターすることが基本です。

面白いストーリーは、ミッドポイントを境に承が前半と後半に分けられ、その構造が決定的な影響を与えます。

これらの基本的な構造を学ぶことは、物語作りの本質を理解するのに欠かせません。

次のページからは、起承転結の各パートを順に詳しく解説し、それぞれの役割や意味を深く掘り下げます。この機会にしっかりと学び、自分の物語作りのスキルを高めましょう。


最後まで読んでくださって、ありがとうございました。